コラム 第3回 「重く感じない」

ウナボルサのスタッフによる、「革とのつき合い方」コラム全10回が新聞に掲載されたのでご紹介します。静岡新聞のほか、地方新聞(京都ほか10紙)にも掲載されました。

「重く感じない」がポイント

バッグを購入するとき、色や形、ポケットの数などを決め手にする人が少なくありません。たまに使う物ならいいですが、いつも使いたいバッグなら持ちやすさにも十分、目を向けましょう。

バッグは物を入れて運ぶ道具。ほとんどのバッグには、持ち手やショルダーベルト(肩ひも)が付いています。持ちにくかったり、バランスが悪かったりすると、余計に重く感じて疲れます。そういうバッグは、使う機会が自然に減っていくものです。せっかく形が気に入っているのに、使う頻度が減るのはもったいない。どのように選べばいいのでしょうか。  

まず、ショルダーベルトが細いタイプのバッグがあります。こうしたショルダーベルトは、肩に食い込んで重さを感じやすくなります。入れる荷物が多い人は、幅広のショルダーベルトがお勧めです。

持ち手は、自分の手のひらに対して太すぎたり、細すぎたりすると、やはり疲れやすい。持ち手が滑りやすい材質でできている物もありますので、握りやすさを確かめてみてください。トートバッグなど、持ち手が2本あるタイプのバッグは、まとめて握ってみましょう。

とはいっても、バッグは道具であると同時にファッションの一部でもあります。機能性に秀でた物だけが良いバッグであるとは限りません。機能性を大切にしたい人もいれば、デザイン性を重視する人もいるでしょう。用途に応じて使い分ければいい、という考えの人もいるでしょう。いずれにしても、自分にとってどんなバッグが最適かよく考えて選びたい。せっかく買ったバッグがタンスの肥やしになるのは避けたいものです。

静岡新聞・夕刊 2016年12月2日掲載