コラム 第7回 「お手入れで長持ち」

ウナボルサのスタッフによる、「革とのつき合い方」コラム全10回が新聞に掲載されたのでご紹介します。静岡新聞のほか、地方新聞(京都ほか10紙)にも掲載されました。

基本はブラシとワックス。簡単お手入れで長持ち

革のお手入れは面倒、と思っている人が多いのでは。やり方はいろいろありますが、今回は短時間でできる簡単な方法をご紹介します。必要な道具は、革専用のブラシとやはり専用のワックス。基本的にこれだけあればできます。

ブラシは靴磨き用で構いません。毛は長すぎないものが塗りやすくおすすめです。ワックスは、革製品を扱う比較的大きなお店なら大抵は置いてあります。インターネットのショップでも、探せばすぐ見つかるはずです。

最初はブラシで、革の表面のほこりを落とします。次に、ブラシに少量のワックスをつけ、革の表面に薄く広げます。むらが出ないようにするには、ブラシの毛先にワックスをまんべんなくつけるのがコツです。容器から直接つけずに、平たいトレーなどの上でいったんワックスを薄くのばし、そこへブラシの毛先をくっつければ均等に付着させることができます。

準備ができたら目立たない箇所で少し試してから、革の表面にやさしく円を描きながら全体に薄く広げていきましょう。バッグの中に手を入れ、塗りたい表面の内側に手のひらや指を当てるときれいに塗ることができますよ。

お手入れした直後、多少べたついたような感じが残るかもしれませんが、自然に乾くので大丈夫です。すぐに使いたい場合は、柔らかい布で乾拭きしても構いません。ただ、タオルのような毛羽立ちやすいものだとファスナーや金具に引っかかりやすいので注意が必要です。

革製品はちょっとしたお手入れで長く使い続けることができます。3ヶ月に1回程度を目安にやってあげてください。自分でお手入れをすると、ぐっと愛着が湧きますよ。

静岡新聞・夕刊 2017年2月3日掲載