手縫いワークショップ「小銭入れ」編
お店で定期的に開催している「手縫いワークショップ」。
今年4月から始まった「小銭入れ」の様子をご紹介します。
今回ご参加いただいたのは、革のワークショップ初体験の2名。
職人さん、ちょっと緊張気味?というのも小銭入れのワークショップはこの日が第1回目だったのです。1回目はやっぱりドキドキ。でも大丈夫。ご参加いただいた方とおしゃべりしていくうちに、いつものペースがつかめていきました。
●最初に革の色とステッチの色決め。刻印は縫う前に入れます
小銭入れは、3つのパーツで構成されています。カットされた革の中から色を選んでいきます。同色でまとめたり、パーツごとに色を変えたりと、お好きな組み合わせができます。
革の色が決まったら、糸(ステッチ)の色を決めます。
刻印を入れる場合、小銭入れは構造上、縫う前に刻印を入れます。スタンプのような道具を使って木槌で打ちます。手打ち刻印が初めての方は、まずは練習をしてから本番です。別の革を使って練習します。どのくらいの強さで木槌を打てばキレイに刻印できるのか確かめながら打っていきます。
刻印を入れる場所も人それぞれ。どこに入れるかは完成品でご確認を。
●縫う前の下準備、穴あけ
刻印を入たら、次は縫う前の下準備を。ボタンをつけて3枚の革を張り合わせた後、糸を通すための穴あけ(菱目打ち)を行っていきます。キレイに縫うために穴あけはとても重要です。あけた穴に糸を通すので、穴が曲がるとステッチも曲がってしまうから。
穴をあけるところには線を引いてあります。その線に沿ってフォークのような形の道具、「菱目打ち」を使って穴を開けていくのですが、ちゃんと裏側まで開いているか確認しながら行います。初めて菱目打ちを使う場合は力加減がわからないので、練習用の革で何度か試してみてから実際に穴を開けていきます。
菱目打ちをしっかり固定し、垂直に。コツはこれだけです。
●手縫いの醍醐味、いざ縫製
手縫い針2本使って縫っていきます。レーシングポニーという器具を使って、革をしっかり固定すると縫いやすいです。開けた穴に糸を通して、ひと針ひと針、縫っていきます。糸を締める時は同じ力加減で行うとキレイな仕上がりになります。
●最後の仕上げ、コバ磨きでツルツルに
コバ面(革の切断面)をキレイにするために、コバ処理剤で磨き、紙やすりで削ったり、また磨いたりします。
だんだんとツルツルになっていく過程を手で感じながら、ていねいに磨いていきます。
十分ツルツルになったら、小銭入れの完成です!おつかれさまでした。
【刻印について】
お店ではイニシャルや名前などの刻印もできます。
手打ち刻印は、ご自身で体験できます(無料)。
レーザー刻印の場合は、550円(税込)からとなります。レーザー刻印の場合は機械で刻印を入れるため時間がかかります。