革の種類

革の種類、といっても漠然としすぎてどこから話をしたらいいものか、、、
皮は鞣しをする前のものなので、今回の話には登場しません。
鞣しをした、革の種類ということで。

まず、どの動物の革なのか。
その前に、動物というのは、、、というところからとなってしまいますが、それは置いておいて。
革には、羊、山羊、豚、馬、鹿、カンガルー、ダチョウ、爬虫類、、、、
海の生き物の革もあるし、それはもうたくさん。
しかも、それぞれの生き物の大きさや部位によっても種類が違う、なんてこともあって、
なにがなんだかわかりません。

unaBorsaは現時点では牛革のみ使用しています。
なので、牛革の種類を。

  • ステア(成牛、去勢牛) 生後数か月後に去勢したオスで、生後2年以上を経たもの。厚みが比較的平均しています。
  • カウ(雌牛) メスの成牛の皮。ステア、ブルほどの厚みはありません。
  • ブル(雄牛) 去勢していないオスの成牛。厚手になり、繊維組織の粗さが目立ちます。
  • カーフ(子牛) 生後6カ月以内のもので牛革中のトップクラスです。小判薄手で、キメが細かいのが特長。
  • キップ(中牛) 生後半年から1年余りまでのもので、カーフより厚手になり、強度も増します。
  • 地生(国内産牛原皮) じなま。生皮のままで取引されたところから、地生と呼ばれるようになりました。一般に牛の飼養管理状態がよいので、輸入原皮と比べて銀面の損傷が少なく、焼き印がないのが特長です。

※ハラコ 胎児から生後間もない仔牛の革。出産前に死んだ雌牛の腹にいた仔牛(腹子)から採れることが多い。ほとんど出回らない。現在は10kgまでの子牛を含めることもある。

月齢、雌雄、産地で分けるとこんな感じ。
unaBorsaではほぼステアを使っています。
食肉の副産物、という呼び方に一番適しているのが、ステアなのかなと思って。

次は部位による呼び方

  • ショルダー 肩
  • ベンズ 背中~腰
  • バット 尻
  • ベリー 腹

1枚の革の中でも部位によって呼び方、特徴が違います。
部位で呼び方が違うけど、unaBorsaでは牛1頭分の半分の革を1枚として仕入れています。
背中から半分に切り分けた原皮を鞣した革で、半裁と呼ばれます。
つまり、1頭分の革から、2枚の半裁が取れることになります。
一般的な成牛の半裁は横幅が2メートル以上、縦は1メートル以上。
半裁1枚の中に、ショルダー、ベンズ、バット、ベリーの各部分があるんです。
それぞれ特徴のある部位を、パーツの特性にあわせて裁断し、製品に仕上げていきます。

こんな感じで、牛だけでも月齢や部位によって呼び方が違い、
さらに、鞣し方でも呼び方が違い、さらに加工の方法によって呼び方がまた違う。

革屋さんに、
“ステアのフルタンニン、染料、スムース、仕上げに軽く顔料をかけた革“
と伝えると、
“この革かな”と出してくれるんですが、もうなんのことかわかんないですよね。

全ての種類を知ることは不可能だ。